
父親を中心とした自身のファミリーの自伝的小説。
戦前、戦中、戦後と、文字通り波乱の荒波を乗り越えて生きて来た人生。これは面白い。
特に父母の生き方と子供への愛情のそそぎ方に胸をうつ。
ろくに勉強しなかったのに東大へ受かるってのもスゴイが、もともと地頭が良かったんだろう。同級に中島貞夫監督がいたのに納得。中島監督の「旗本やくざ」の脚本が倉本聰だったのも、そーいう仲だったのね。独自でシナリオの勉強をしていたのがスゴイ。
特に喫茶店でのアベックの会話を盗み聞きしながら書いて行くところはスゴイ。あれが後に独得のつぶやく様に話すセリフに結実する訳ね。
「テレビってのはな、全国の家庭の茶の間に入ってくもんだ。世間には色んな茶の間がある。さっき赤ん坊が生まれたばかりの茶の間。夫婦げんかの真っ最中の茶の間。今、じいさんの死にかけてる茶の間。茶の間には色んな事情があるンだ。だからその茶の間に入って行く時は無作法があっちゃ絶対にいけねえ。大声でふみ込んだり、ガハハとバカ笑いして入っちゃあいけねえ。相手の家がどういう状況だか、まず茶の間ののれんをそっと開けのぞき、オジャマシマスとつつましく入るンだ。」
by 昨日貫之
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- 2023/01/16(月) 12:00:09|
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