
「睦月晦日(みそか)の戌の刻。辺りが暗く なった頃、木挽町芝居小屋の裏手にて一件の仇討あり。雪の降る中、赤い振袖を被(かず)き、傘を差した一人の若衆。そこに大柄な博徒が歩み寄り、女と見違え声を掛けた。すると若衆、被いた振袖を投げつけて白装束となる。「我こそは伊納清佐衛門が一子、 菊之助。その方、作兵衛にこそ我が父の仇。いざ尋常に勝負 朗々と名乗りを上げて大刀を構えた。対する博徒作兵衛も長脇差を抜き放つ。道行く者も固唾を呑んで見守るなか、堂々たる真剣勝負の決闘。遂に菊之助が作兵衛に一太を浴びせた。返り血で白装束を真っ赤に深め、作兵衛の首級(しるし)を上げた菊之助、野次馬をかき分けて宵闇に姿を消した。この一件、巷間にて「木挽町の仇討」と呼ばれる。」
「市民ケーン」と「レベッカ」を足した様な話の進め方だが、それぞれ証言者の人生が深く感動を呼ぶ作品でしたね。アガサクリスティみたいなカンジもありますが、これ以上は言えません。とにかく後味のいいスッキリした読み物でございました。しばらく永井紗耶子さんにハマリそうです。
by 昨日貫之
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- 2023/04/10(月) 12:00:00|
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