
山本周五郎「城中の霜」が突出している。維新の志士達が、安政の大獄で次々と処刑されて行く中、彼等の死に際が皆それぞれ「立派に笑って死んで行った」と伝えられている中で、ただひとり、橋本左内だけが、泣いたと言う事で、他の仲間内がガッカリして話し込むのを幼馴染みの娘が、その本意を知ると言う話なのだが、まずこの小説が戦争中に書かれた所がスゴイ。「武士は皆命を惜しんではならぬ」の時代だったからね。
「左内は翌年、二十四歳で江戸へ去った。その別れに臨んで彼は香苗に向かって、「こんど帰って来たら」という一語を残した。こんど帰って来たら、左内はなにを云う積もりであったろう。そう云ったときの彼のようすは、そのあとを云う必要のない光りを帯びていた。」
by 昨日貫之
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- 2020/10/19(月) 12:00:00|
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