世界のミフネ

「成城映画散歩」の高田雅彦氏による、ミフネ愛がいっぱいつまった一冊。あれだけ人気があったのに、今や裕次郎やカツシンや雷蔵よりも忘れられつつある世界の三船、どーやら黒沢映画とイコールになってしまった様で、クロサワ以外の映画での、本当のスター演技を観てほしいという筆者の熱意が行間にほとばしる一冊。私も未見の映画が多い中「石中先生行状記」と「下町」はぜひ観なければと思っている。やっぱり成瀬映画と千葉泰樹は押さえておかなければね。

相変わらず注釈がとても面白くて、特に有島一郎さんの代表作「キングコング対ゴジラ」や「100発100中」と言う所は、我が意を得たり！あの軽さとハジケ方はハンパじゃありません。

酒の上でのゴタゴタがとかく話題になるのだが、やはり時間前には必ずスタジオに入ったり、セリフは必ず丸暗記したりと、気使いを欠かさない性格が逆にそうさせるのかも知れませんな。やっぱり昭和の男なら男なら黙って…飲んでますか？



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　by それでも「野良犬」がいちばん　オラッチ



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