花ごよみ

　

「家老、城内の桜はまだかのー。
　もうボクちゃん待ちきれなくてオシッコ チョビチョビなんですけど・・・」

　「殿！バッチイことを言わんでよろし。　拙者の様にパンパースを穿いておれば安心でござるぞ。」

「え？家老も穿いてるの？　ワシはムーニーマンを使っておるぞ。
　こっちの方がナイススティックをやさしく包んでくれるので、とっても えーどえーど
　って江戸にかけてるの分ってくれる？」

　「ケ！アホらしい。　そんなに待ち遠しいならアメ横ウエルカムモールへ行ってみなはれ。
　　今月の初めから咲いておりますぞ。」

「知っておるとも家老、どーせあんなん全部造花やろ？　よく地方のチンケな商店街がやっとる
　いつものニギヤカシやないか。　行く気にもならんわい。」

　「殿、それはいけません。　江戸のアキンド達がせっかく買い物に訪れたお客様達に
　　せめて気分だけでも春の明るい陽気な空気をお届けしたいとの真心がこもった飾り付けでござるぞ。
　　あだやおろそかに批評を加える事はお控え下され・・・」

「分かった。　家老、それではこれからアメ横の造花を観にまいろう。」

　「殿、場所は商店街ゆえ、ぞうかドンチャン騒ぎはお控え下され、って どーかをぞうかにかけてたの分かった？」

「知るか！」



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