折ネームのお話

昔、ビームスで買ったトーマスオートマンのラベルコレクションの本を今でも気に入って観ている。

洋服に付いているブランドネームは、いわば「顔」だ。
このデザイン1つで、その洋服のイメージやスタイルを決定する。

ハイストンの企画室にいた頃、折ネーム作りをしていて
あるブランドのネームをプリントで作ろうとした事があった。
その時、上司の下江さんから待ったがかかった。

大切なオリジナル商品を作るのだから、プリントでは無く、織ネームにしろと言う。
その服を買ったお客様が、愛着を持ってスリ切れるまで着た時、
プリントネームでは印刷が落ちてしまう。
再びその服が欲しくなった時に、ブランド名が分からなければお客様に失礼だ。
織ネームならくっきりと名前が残る。そのことを考えろと。

いやぁ、感動しました。
たかがブランドネーム、されどブランドネーム。
ステッチ１本、ボタン1個、ジッパー１本疎かにしない商品作りの基本を教えられました。

By昨日貫之


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